ミレーを中心に、他に6人の現役及び初心の画家たちが写っている写真を物語る
「印象派百年」展カタログ | 参加画家の紹介、見開きページ |
「聖アンヌ・ラ・パリュのパルドンの祭り」 | 「静物」 |
「父の肖像」 |
← これはブーダンが描いた父親の肖像画ですが、画題を見る前は、ツケ鼻をしたピエロの肖像かと思いました。その後、ブーダンの鼻の形が「写真」の人物と似ていることが決め手になると、改めて、前掲載のブーダンの肖像写真の鼻はこの肖像画から父親似であることが想像されます。しかし、掲載した肖像写真以外は、それ程鼻が目立っていません。写真に定着される映像はかなり瞬時のもので、しかも一面しか写されず、写真画像だけで同一人物であるという査定はかなり専門的な知識を必要とするのかもしれません。従って、補足的に、文献により可能性の追求をする必要を感じました。 |
このブーダンの肖像写真を撮った写真家ピエール・プティのネガが現在どこに保管されているのか、それもわかりません。彼の紙焼きされたものは、写真を収集している各美術館などに保管されているようですが、原板の所在は、記された国立図書館なのでしょうか?フランスの王立、帝立及び国立図書館、美術館の歴史も古く、近年新たに、国立図書館、美術館が造られ、管理、管轄がいろいろ変わり、保管場所が移されたりするので、正確にどこに保管されているのか突き止めるのは難しそうです。 フランス学士院にも古い写真の蒐集(約4万点)がありますが、それはガラスネガのままなのか、紙焼きされた写真なのか? 考えると、ポジでなければ普通の画像として見られず、加えて、ガラスのネガなどの保管、管理は場所もとり、容易ではなく、ネガの存在しないポジ写真の方が圧倒的に多いのではないでしょうか。必要ならば、紙焼き写真からネガが起こせますから、数枚焼き増しすれば、ネガを保管することの意義は当時からあまりなかったのかもしれません。ただし、写真館の宣伝には、ネガを保管し、いつでも焼き増しできると書かれ、各写真館にはかなりの量のネガが保存されていたと思われますが、現在どんな形で保存されているのか、ガラスは貴重なため、再利用されたともあり、写真館閉鎖後はほとんどが破棄されたのか? それらを考慮すると、この「写真」は記念のために撮られたと思われ、商用(写真店で売るため)に撮影されたとは考え難いので、多くの写真同様、ネガは存在せず、ポジ写真も数葉が紙焼きされたに過ぎないと思われますが、結論はもう少し人物査定を進めてからにしましょう。 | プティの写真台紙裏 プティの名刺大写真と裏 1867年のものです。 |
四点の顔を並べたのは、「写真」の人物がブーダンである可能性を先ず画像を通して納得しておいていただきたいと思うからです。こういう形で比較すると「写真」の人物が47歳位で一番若い時の容貌であることがわかります。 |
「トゥルーヴィル海岸」 | 「ボルドー近くの海」 |
「トゥケ谷の牛」 | 「エトルタ」 |
トロワイヨン画「主人の目」の複製銅版画クートゥリー作 | 写真をもとにした、トロワイヨンの肖像石版? モンマルトル墓地のトロワイヨンの墓 |
ディアズの石版画「美」 | デュプレ筆とあります。石版画は複製石版制作者名がない場合、画家自身が描いた可能性があります。当然全てではなく、この版は確定できません。 文献により、デュプレ作であることが確認できました。 |
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・ 1849年頃にはテイラー男爵によって、仕事を得、友達の彫刻家ルイ・ロシェと共に北フランスやベルギーで文化財の記録、模写、修復などの仕事に携わったようです。その後もブーダンは折に触れテーラー男爵を当てにし、画を買ってもらったり、模写の注文を受けたりしています。当時テーラー男爵はル・アーブル合同州副領事と言う肩書きも持ち、ノルマンディーにも邸宅があったようです。テーラー男爵は19世紀の文化に大きく関わり、21世紀の現在もその財団はパリ9区に一棟を持ち、1階は美術展覧会場で、最上階に2部屋のアトリエがあります。この財団は1844年に現在地に設立された事を後に知りました。(この財団に、ブーダンとテーラー男爵との関係を証明する資料はないとのことです) →(右)の写真はペール・ラシェーズ墓地の礼拝堂の左横にあるテーラー男爵の墓の大理石立像彫刻です。 | テーラー男爵の墓 |
オランダ派 リュイスダール 19世紀初期の模刻銅版画 | リュイスダール「麦畑」19世紀後半の模刻銅版画 |
リュイスダール「アルベルティナ」のウイーン美術館所蔵作品の アドルフ・ブラウン(1812−1877 黎明期の写真家)による写真複製です。 | 場違いですが、参考のために掲載。 ブラウン社発行の絵葉書です。 |
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左側にゲデ(マダム・ブーダン)右にブーダンの墓碑銘 | ジャックの墓。新たに墓碑銘が刻まれていました。 |
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